中国、レアアース輸出規制で柔軟姿勢 「各国と協力強化へ」

中国政府は同国が実施しているレアアース(希土類)の輸出規制に関して、関係各国との協力を深める方針を示した。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)
[北京 30日 ロイター] - 中国政府は同国が実施しているレアアース(希土類)の輸出規制に関して、関係各国との協力を深める方針を示した。この規制の影響でレアアースの供給不足が生じており、欧州やインドの自動車メーカーや半導体メーカーは生産停止の危機に直面している。
中国は4月、レアアースを輸出する際に政府の許可取得を義務付ける新たな規制を導入した。独フォルクスワーゲン(VW)の一部の部品メーカーなど、一部の企業には許可が付与されたものの、インドの自動車メーカー各社は許可を得られていないとして、このままでは6月初旬にも生産停止を余儀なくされる見通しだと訴えている。
中国外務省の林剣報道官は30日、この規制に関する質問に対し、「関連する国・地域との間で、輸出管理に関して対話と協力を強化する用意がある。世界の生産・供給網(サプライチェーン)の安定維持に引き続き尽力していく」と述べた。
中国がレアアースの輸出規制に関し、中国と欧州の半導体企業およびそのサプライチェーンに関連する企業に対して緩和する可能性があると、中国国営紙チャイナ・デイリーが28日、関係者の情報として報じていた。