中国、レアアース輸出規制緩和の可能性 一部の半導体関連企業

中国がレアアース(希土類)の輸出規制に関し、中国と欧州の半導体企業およびそのサプライチェーン(供給網)に関連する企業に対して緩和する可能性があると、中国国営紙チャイナ・デイリーが28日、関係者の情報として報じた。写真は江西省南城県のレアアース鉱山で働く作業員。2012年3月撮影(2025年 ロイター)
[28日 ロイター] - 中国がレアアース(希土類)の輸出規制に関し、中国と欧州の半導体企業およびそのサプライチェーン(供給網)に関連する企業に対して緩和する可能性があると、中国国営紙チャイナ・デイリーが28日、関係者の情報として報じた。
中国商務省が27日に中国と欧州の半導体企業との会合を主催し、レアアースの規制に絡む申請手続きについて説明したという。
中国は4月、7種類のレアアースと関連製品を輸出管理リストに加え、輸出業者に対し、海外顧客の国籍に関わらず輸出許可の申請を義務付けた。
半導体や自動車、防衛産業で使われるレアアース磁石の輸出業者に対しては、既に一部で許可が付与されている。ただ、許可手続きが複雑なため数カ月間かかることもあり、税関では混乱も起きている。
在中国欧州連合(EU)商工会議所のイェンス・エスケルンド会頭は「重要な原材料の不足によって、多くの欧州の生産ラインが間もなく停止してしまう」と早急な対応の必要性を訴えた上で「会合は、欧州の商工会議所会員企業が、安定供給を確保するため、承認手続き加速が緊急に必要なことを伝える機会となった」とコメントした。