トランプ政権、移民当局の高官2人を解任 逮捕件数に不満=関係筋

5月29日、トランプ米政権が移民・税関捜査局(ICE)の高官2人を解任すると関係者が明らかにした。ICEのビル、シカゴで1月撮影(2025年 ロイター/Vincent Alban)
[ワシントン 29日 ロイター] - トランプ米政権が米国に不法滞在する移民の取り締まりを強化する中、移民・税関捜査局(ICE)の高官2人が解任されると、関係者3人が29日に明らかにした。
ICEの執行部門を率いるケネス・ジェナロ氏と捜査部門トップのロバート・ハマー氏の2人で、ジェナロ氏は退職し、ハマー氏は配置転換になるという。
両氏および米国土安全保障省、ホワイトハウスはコメント要請に応じていない。
1月に就任したトランプ大統領は、記録的な数の不法移民を強制送還すると公約した。
これまでの送還件数はバイデン前政権を下回っている。
ICEでは2月にも複数の幹部交代が行われた。
ミラー大統領次席補佐官は28日、FOXニュースの番組で、ICEの身柄拘束目標をこれまでの1日当たり1000人から少なくとも3000人に引き上げていると述べた。
関係者によると、トランプ大統領の移民政策の立役者であるミラー氏は先週の会議で、移民の逮捕件数が不十分であることを理由にICE職員を怒鳴りつけたという。