プーチン氏、停戦条件にNATO拡大停止の誓約など 強硬姿勢

ロシアのプーチン大統領(写真)は、対ウクライナ停戦の条件として、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止や対ロシア制裁の一部解除を文書で誓約することを要求している。27日の提供写真(2025年 ロイター/Sputnik)
[モスクワ 28日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は、対ウクライナ停戦の条件として、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止や対ロシア制裁の一部解除を文書で誓約することを要求している。交渉に詳しい複数のロシア関係者が明らかにした。
プーチン氏は先週、トランプ米大統領との電話会談後、停戦の時期を含む和平合意の大枠を定める覚書についてウクライナとともに取り組むと述べた。協力することに合意したと述べた。ロシアは、覚書の草案を作成中だとしている。
ロシア高官筋は「プーチン氏は和平合意を締結する用意があるが、そのために代償を払うつもりはない」と述べた。
プーチン氏は、NATOが東方に拡大しないと米欧主要国が文書で誓約することを求めている。これはウクライナ、グルジア、モルドバ、その他旧ソ連諸国の加盟を正式に拒否することを意味する。
ウクライナの中立、対ロシア制裁の一部解除、ロシア政府資産凍結問題の解決、ウクライナでロシア語を話す人々の保護も求めているという。
これらの条件を盛り込んだ形で和平で合意できない場合、軍事行動によって「あすの和平はさらに苦痛を伴う」ことをウクライナと西側に示す方針。関係筋は、戦線で戦術的好機を見出せば、ウクライナにさらに攻勢をかけることが予想されるとした。領土問題でも妥協の余地なく強硬姿勢で、ウクライナ東部4州の領有を主張しているという。