原油先物は続落、米在庫予想外の増加で需要巡る懸念

アジア時間の原油先物は下落。米国の原油・燃料在庫が予想外に増加したことから需要を巡る懸念が高まった。写真は2月18日、米テキサス州ミッドランドで撮影(2025年 ロイター/Eli Hartman)
[東京 22日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。米国の原油・燃料在庫が予想外に増加したことから需要を巡る懸念が高まった。また、投資家は米・イラン核協議の再開に注目しつつ、慎重な姿勢を維持している。
0038GMT(日本時間午前9時38分)時点で、北海ブレント先物は0.33ドル(0.5%)安の1バレル=64.58ドル、米WTI原油先物は0.32ドル(0.5%)安の61.25ドル。前日はともに0.7%下落していた。
米エネルギー情報局(EIA)が21日発表したデータによると、5月16日までの週の原油在庫は130万バレル増の4億4320万バレル。ロイターがまとめたアナリスト予想は130万バレル減だった。
日産証券インベストメントの菊川弘之チーフストラテジストは、米在庫の増加が懸念につながっているものの、メモリアルデーの連休から始まる夏のドライブシーズンで在庫が減少し、さらなる下げは限定的と予想する投資家もいると指摘。
その上で、トレーダーは米国とイランの核協議や、イスラエルによるイラン核施設攻撃の可能性を伝える報道といった相反する情報を見極めながら、慎重な姿勢を維持して大きなポジションを避けていると述べた。
オマーンの外相は21日、第5回の核協議が23日にローマで開催されると発表した。
一方、CNNは20日、イスラエルがイランの核施設を攻撃する準備をしていることが、米国が入手した新たな情報で示されたと伝えた。
イランは石油輸出国機構(OPEC)加盟国の中で第3位の生産国で、イスラエルによる攻撃はイランからの原油供給を混乱させる可能性がある。