グアンタナモ基地の移民収容費用、1人1日10万ドル 米議員が批判

米上院国土安全保障・政府問題委員会の民主党トップのゲイリー・ピーターズ議員は２０日の公聴会で、不法移民を強制送還する際にキューバのグアンタナモ米海軍基地を利用するトランプ米大統領の計画を無駄遣いだと批判した。写真は移民用に新設されたテント。２月２１日撮影のU.S. Navy/AFN Guantanamo Bay Public Affairs提供写真（２０２５年　ロイター）

[ワシントン　２０日　ロイター] - 米上院国土安全保障・政府問題委員会の民主党トップのゲイリー・ピーターズ議員は２０日の公聴会で、不法移民を強制送還する際にキューバのグアンタナモ米海軍基地を利用するトランプ米大統領の計画について、収容者１人にかかるコストが１日当たり１０万ドルに上り、政府による無駄遣いの典型的な例だと批判した。

ピーターズ氏はノーム国土安全保障長官に、グアンタナモ基地を使うとコストが米国内の移民収容施設を利用した場合の１６５ドルを大幅に上回ると指摘。移民をいったん米国から遠く離れたグアンタナモ基地に送り、また米国に戻すのに税金を使うのは「あまりにも理不尽だ」と述べた。

これに対してノーム氏はグアンタナモ基地での移民収容にかかるコストは把握していないと答えた。国土安全保障省の報道官は「トランプ大統領は米国民の安全を守ることに尽力している」と述べた。

米当局者が匿名で明かしたところによると、グアンタナモ基地には現在７０人程度の移民が収容されている。

ホワイトハウスはトランプ氏が目指す大規模な不法移民の国外追放を実現するため、移民取締り予算の大幅な増額を要求している。