ルーマニア大統領選、極右候補が決選投票へ 欧州懐疑派・親トランプ

ルーマニアで4日実施されたやり直しの大統領選第1回投票は、極右の欧州懐疑派シミオン候補が首位となった。写真は出口調査の結果を受けて演説するシミオン氏を映した画面。ブカレストで撮影(2025年 ロイター/Louisa Gouliamaki)
Luiza Ilie Elizaveta Gladun
[ブカレスト 4日 ロイター] - ルーマニアで4日実施されたやり直しの大統領選第1回投票は、極右の欧州懐疑派シミオン候補が首位となった。
全投票所の開票作業が終了した時点で、シミオン氏の得票率は41%。中道派でブカレスト市長のダン候補が約21%で2位となった。両者は18日の決選投票で対決する。
シミオン氏はウクライナへの軍事支援に反対の立場で、欧州連合(EU)指導部に批判的だ。また、トランプ米大統領の「MAGA(米国を再び偉大に)」運動にも同調している。主要政党指導者に対する国民の反発を背景に支持を伸ばした。
大統領選は当初、昨年11月に第1回投票が実施され、極右のジョルジェスク候補が首位となったが、ロシアによる介入疑惑を受けて憲法裁判所が無効と判断し、やり直しとなった。
シミオン氏は11月の投票での得票は14%にとどまっていたが、ジョルジェスク氏がけん引する極右に対する支持の高まりが追い風になったとみられる。