豪総選挙は与党が勝利、反トランプ追い風 首相続投は20年ぶり

3日投開票のオーストラリア総選挙は与党・労働党が勝利し、アルバニージー首相は続投を宣言した。シドニーで同日、演説する首相(2025年 ロイター/Hollie Adams)
Kirsty Needham Alasdair Pal Christine Chen
[シドニー 3日 ロイター] - 3日投開票のオーストラリア総選挙は与党・労働党が勝利し、アルバニージー首相は続投を宣言した。
労働党は一時は保守連合にリードを許したが、有権者の反トランプの波に乗り、選挙戦終盤に劇的な逆転劇を演じた。
同国の首相が続投するのは20年ぶり。
保守連合のダットン自由党党首は自らの議席も失い、敗北を認めた。数日前のカナダ総選挙でも、保守党が一時リードしていたものの、トランプ大統領への反発が追い風となって与党が逆転勝利していた。
アルバニージー氏は労働党の集会で勝利を宣言し、同党が多数派政権を樹立すると表明。「われわれはどこかの国に物乞いしたり、借りたり、真似したりする必要はない。われわれの価値観と国民の中にこそ、インスピレーションを見出すことができる」と語った。
選挙管理委員会によると、労働党は下院150議席中80議席を獲得する見込み。
保守連合のダットン氏が掲げた政策を巡っては、トランプ氏と実業家イーロン・マスク氏の「政府効率化省(DOGE)」を模倣したものが含まれているとの指摘が多く、支持率低迷の一因となっていた。
ルビオ米国務長官はアルバニージー氏を祝福する声明を発表。オーストラリアは「米国の大切な同盟国であり、パートナーであり、友人だ」と述べた。
また、スターマー英首相も祝辞を送り、両国の防衛協力やウクライナへの支援は拡大するだろうと語った。