高速回線向け資金、マスク氏に有利な管理しない=米商務省長官候補

米商務省国家電気通信情報庁(NTIA)長官に指名されたアリエル・ロス氏は27日、高速ブロードバンド通信を未整備または十分普及していない地域に提供するプログラムに拠出する政府資金420億ドルについて、衛星通信サービス「スターリンク」を所有するイーロン・マスク氏に有利な形で管理しないと明言した。写真はトランプ大統領にあいさつするマスク氏(左)。ペンシルベニア州フィラデルフィアで22日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省国家電気通信情報庁(NTIA)長官に指名されたアリエル・ロス氏は27日、高速ブロードバンド通信を未整備または十分普及していない地域に提供するプログラムに拠出する政府資金420億ドルについて、衛星通信サービス「スターリンク」を所有する実業家のイーロン・マスク氏に有利な形で管理しないと明言した。
野党・民主党は、トランプ米大統領の側近であるマスク氏が光ファイバー回線への優遇措置を撤廃し、衛星通信サービスを推進する措置で200億ドルの資金を受け取る可能性を指摘している。ロス氏は連邦議会上院の指名公聴会で、「単独の個人や企業ではなく、国民の利益のために管理する」と明言した。
与党・共和党は、このプログラムが2021年に承認されたものの、インターネット接続がまだ実現していないと批判。一方民主党は、トランプ氏が1月に政権を奪取して以来、共和党が州レベルの取り組みを進めていないと非難している。