ニュース速報
ワールド

レバノン次期中銀総裁の人選で米政府が働きかけ=関係筋

2025年03月17日(月)09時58分

 3月16日、レバノン中央銀行の次期総裁の人選で米政府がレバノン政府に意見を提示して働きかけを行っている。写真は昨年9月、ベイルートにあるレバノン中銀前で撮影(2025年 ロイター/Mohamed Azakir)

[ベイルート/ワシントン 16日 ロイター] - レバノン中央銀行の次期総裁の人選で米政府がレバノン政府に意見を提示して働きかけを行っている。親イラン民兵組織ヒズボラによるレバノンの銀行システムを通じた汚職や不正金融取引を防ぐ狙いだ。事情に詳しい5人の関係者が明らかにした。

レバノンの消息筋3人と西側外交筋1人、トランプ政権の高官1人の話では、米政府はレバノン中銀総裁の候補者数人の経歴や人物像を精査している。米政府の当局者は一部の候補者とワシントンおよびレバノンの米国大使館で面談した。

レバノン筋によると、米当局者は候補との面談で、レバノンの銀行システムを通じて「テロ金融」にどのように対処するか、ヒズボラに積極的に立ち向かうか、といったことを質問した。

米国務省、ホワイトハウス、レバノン首相府はコメント要請に返答しなかった。レバノン大統領の報道官は、重要なのは適格な人物を選ぶことだと述べるにとどめた。

米政権の高官は、この働きかけは「通常の外交」の一環だと主張。米政府はレバノン政府向けのガイダンスを明確にしていると付け加えた。

この高官はロイターに「ガイダンスでは、汚職に手を染めた人物やヒズボラを除外している。これは経済の観点から重要だ」と述べた。

レバノン筋の話では、候補には元閣僚や投資会社の経営者、国際通貨基金(IMF)当局者、資産運用会社経営者らの名前が挙がっている。

レバノン中銀総裁は2023年以降、空席となっており、現在は総裁代行が職務に当たっている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中