ニュース速報
ワールド

厳しい運営続く加トルドー政権、「秋の経済声明」を16日公表 

2024年12月10日(火)09時09分

 12月9日、カナダ財務省は、政府による「秋の経済声明」を16日に公表すると発表した。写真は、議会で連邦政府予算を発表するクリスティア・フリーランド副首相兼財務相。4月16日、オタワで撮影(2024年 ロイター/Patrick Doyle)

Ismail Shakil

[オタワ 9日 ロイター] - カナダ財務省は9日、政府による「秋の経済声明」を16日に公表すると発表した。

生活費高騰問題などで支持率が野党・保守党を下回るトルドー首相の自由党政権にとって、内容次第では新たな批判材料になる恐れもある。議会下院でトルドー内閣は既に2回、不信任案を提出され何とか否決したが、厳しい政権運営が続いている。

先週フリーランド副首相兼財務相が、議会での手続きが停滞した影響で声明公表時期は例年より遅くなると述べ、今回の声明には歳出計画と財政安定化措置の詳細が盛り込まれると明らかにしていた。

フリーランド氏は9日に改めて「政府は全世代に公正さを届けることに注力している。国民誰もが中間層の良い暮らしができるようにするための経済計画の次のステップを提示するのを楽しみにしている」とコメントした。

昨年2回にわたって政府債務削減目標を先送りしたフリーランド氏は2023─24年度の財政赤字を401億カナダドル(283億6000万米ドル)以下にとどめ、26─27年度以降の財政赤字のGDP比を1%未満に維持することを約束している。

ただ一部のエコノミストは、カナダの成長率が鈍化し、次の総選挙に向けて歳出拡大の誘惑が出てくることから、これらの目標達成は危うくなっているとの見方を示した。

経済声明に含まれる最新の予算案には、トルドー首相が先のトランプ次期米大統領との会談で約束したカナダ・米国の国境警備強化のための歳出が計上される可能性も出てきている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

NZ企業信頼感、10月は8カ月ぶり高水準 利下げ効

ワールド

米下院特別委トップ、エヌビディア最先端半導体の対中

ビジネス

午前の日経平均は続伸、「過熱」感じつつも下値では押

ワールド

ロシア、国有企業による株式購入認める 市場支援で 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨の夜の急展開に涙
  • 4
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 5
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理…
  • 6
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 7
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 9
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中