米とイラク、連合軍撤退計画で合意 26年末にかけ2段階=当局筋
米国とイラクは、イラクに駐留する米主導の連合軍の撤退計画について合意に達した。両国の当局者らが明らかにした。2025年9月までに数百の部隊が撤退し、残りは26年末までに撤退することになるという。写真は7月にワシントンで開かれた米・イラク国防相会談(2024年 ロイター/Craig Hudson)
Timour Azhari Ahmed Rasheed
[バグダッド 6日 ロイター] - 米国とイラクは、イラクに駐留する米主導の連合軍の撤退計画について合意に達した。両国の当局者らが明らかにした。2025年9月までに数百の部隊が撤退し、残りは26年末までに撤退することになるという。
米政府高官は「合意には達した。いつ発表するかの問題だ」と述べた。
両国は、撤退後も米軍の一部がイラクに留まることを念頭にした、新たな助言的関係の構築を目指している。
連合軍撤退計画は当初、数週間前に正式発表する予定だったが、パレスチナ自治区ガザに関連した地域情勢の緊迫化や、詰めの調整が残っていたため延期された。今月中に発表される可能性があるという。
イラクのスダニ首相の外交顧問ファラド・アラルディン氏は、連合軍撤退に関する米との実務的な協議は終了したとし、「今は、イラクと多国籍連合のメンバーとの関係を、二国間関係に焦点を当てて、軍事、安全保障、経済、文化の各分野で新たなレベルへ移行させようとしている」と述べた。
計画では、連合軍は25年9月までにイラク西部アンバル州のアインアルアサド空軍基地から撤収し、バグダッドでの駐留規模を大幅に縮小する。過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦のため北部クルディスタン地域エルビルでの駐留は26年末ごろまで続ける。
米軍はIS対応でイラクに約2500人、隣国シリアに約900人を配置している。