中国、ウクライナ平和サミット前に独自案で攻勢=外交筋
スイスで15、16両日に開かれる「ウクライナ平和サミット」を欠席する中国は独自の和平案への支持を求めて各国政府に働きかけている。写真はウクライナのゼレンスキー大統領。11日撮影(2024年 ロイター/Jens Buttner)
[北京 13日 ロイター] - スイスで15、16両日に開かれる「ウクライナ平和サミット」を欠席する中国は独自の和平案への支持を求めて各国政府に働きかけている。10人の外交筋が匿名で明らかにした。外交筋の1人はこの動きをサミットに対する「巧妙なボイコット」と指摘した。
ウクライナのゼレンスキー大統領が提唱する和平案への支持確立を目指すサミットには、90の国や組織などが参加を登録している。
外交筋によると、サミットが近づく中、中国は外国要人との会談や在外公館への電話やメッセージを通じて働きかけを強化している。
北京を拠点とする外交筋はロイターに、中国は発展途上国に対して、平和サミットを声高に批判したり、不参加を直接的に求めたりはしていないと話した。
ただ、概要を知る1人は、中国政府は途上国に対してサミットは戦争を長引かせることになると伝えていると指摘。また、直接の情報を知る2人によると、中国は多数の途上国がサミットに関して中国の見方に賛同していると西側諸国に伝えたという。
中国外務省のコメントは得られていない。
中国のサミットへの不参加表明を受け、ゼレンスキー氏はロシアによるサミットへの妨害を助長しているとして中国を非難したが、中国外務省はこれを否定している。