EU、対ロシア制裁第12弾で合意 ダイヤ禁輸など
12月14日、 欧州連合(EU)諸国は、第12弾の対ロシア制裁案で合意した。ブリュッセルで11月撮影(2023年 ロイター/Yves Herman)
Julia Payne Andrew Gray
[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)諸国は14日、第12弾の対ロシア制裁案で合意した。欧州理事会が発表した。ロシアからのダイヤモンド輸入禁止などの措置が来年1月1日に発効する。
外交筋によると、制裁に関する文言は今週に入り全ての加盟国が合意していたが、オーストリアが14日夜まで最終的な承認を保留していた。オーストリアは13日、反対しないが、法的文書を精査する時間が必要だとした。
しかし関係者によると、オーストリアは新たな制裁を承認する見返りとして、ライファイゼン・バンク・インターナショナルをウクライナのブラックリストから外すよう働きかけていたという。
ライファイゼンは引き続きリストに掲載されている。
新たな制裁では主要7カ国(G7)と足並みをそろえ、1月1日からロシアの非工業用ダイヤの直接輸入を禁止。3月からは第三国を通じたロシア産ダイヤの輸入も段階的に禁止する。
G7が設定したロシア産石油価格の上限を順守していると主張する企業に求める証明の厳格化なども含まれる。また、EU企業に特定の製品の取引先にロシアへの再輸出を禁止する契約を結ばせることで、ロシアが二重用途物品を入手するのを防ぐ。
ロシアの市民や事業体がEU域外への10万ユーロ(10万9920ドル)を超える送金を希望する場合の届出手続きも盛り込まれた。