豪家計、広範な経済的圧力に直面 なお対処可能=中銀幹部

12月8日、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は、高インフレと金利上昇により家計が幅広い経済的圧力にさらされているが、深刻なストレスは依然としてまれで、大多数の借り手はローンを返済できているという認識を示した。写真は2017年3月、シドニーの同行前で撮影(2023年 ロイター/David Gray)
[シドニー 8日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は8日、高インフレと金利上昇により家計が幅広い経済的圧力にさらされているが、深刻なストレスは依然としてまれで、大多数の借り手はローンを返済できているという認識を示した。
中銀の金融安定グループを統括するアンドレア・ブリスチェット氏は、多くの家計がローン返済のために支出削減を余儀なくされ、特に低賃金層が圧迫されていると指摘。
その上で「最も基本的な出費さえ賄うのに苦労するような深刻な経済的ストレスの発生は現在のところ、かなり少数のグループに限られている」と述べた。
中銀が昨年5月に利上げを開始して以降、住宅ローン利用者の大半は最低予定返済額が30─50%増加しているという。
ただ、中銀は住宅ローン返済と必要経費を賄うのに収入が不足している人はわずか5%と推定している。
ブリスチェット氏は「借り手が直面している経済的圧力が金融安定性の問題に発展するリスクは低いとみられる」と述べた。