スウェーデン中銀は引き締め姿勢当面維持が必要、追加利上げも=議事要旨

12月4日、スウェーデン中央銀行が公表した11月23日の金融政策委員会議事要旨では、金融政策で当面、引き締め姿勢の維持が求められ、物価見通しが悪化すれば追加利上げが必要になるかもしれないとの見解が示された。写真はスウェーデン中銀の表示。スウェーデンのストックホルムで2016年8月撮影(2023年 ロイター/Violette Goarant)
Simon Johnson
[ストックホルム 4日 ロイター] - スウェーデン中央銀行が4日公表した11月23日の金融政策委員会議事要旨では、金融政策で当面、引き締め姿勢の維持が求められ、物価見通しが悪化すれば追加利上げが必要になるかもしれないとの見解が示された。
中銀は先月、政策金利を4.00%に据え置くと決定。8回連続利上げによる効果が出てきており、物価は正しい方向に向かっていると説明した。
議事要旨によると、中銀のテデーン総裁は「現時点では物価上昇率が目標の2%まで下がって、その水準で落ち着く状況を確実にできるかが問題だ」と指摘。「仮に新たに入手したデータで、物価上昇率の目標へ向けた下振れ基調が続いていないことが示されれば、今後の会合で行動を起こす多くの機会が到来する」と述べた。
物価上昇率はピークの10%超からは鈍化したが、依然として目標の2%を上回っており、中銀はクローナ安に加え、財とサービスの物価動向を巡る不安を払拭できていない。
数人の政策委員は、物価上昇率が確実に目標の2%に戻るようにするため、金融政策では当面、引き締め姿勢を維持する必要があると主張した。
だが金融市場は、中銀は利上げを終了した可能性が高く、来年半ば以降に利下げに踏み切ると織り込んでいる。