欧州極右政党が会同、来年の欧州議会選での躍進目指すと表明

欧州の極右政党各党が3日、イタリアのフィレンツェで合同集会を開き、来年の欧州議会選挙で躍進を目指すと表明した。写真は欧州連合(EU)の旗。ブリュッセルで11月撮影(2023年 ロイター/Yves Herman)
Alvise Armellini
[ローマ 3日 ロイター] - 欧州の極右政党各党が3日、イタリアのフィレンツェで合同集会を開き、来年の欧州議会選挙で躍進を目指すと表明した。欧州連合(EU)の移民規制強化を訴えた一方、雇用と産業を守るために環境政策は緩めるべきだと主張した。
オランダの先月の総選挙で反移民政策を掲げる極右の自由党(PVV)が予想に反して勝利し、欧州の極右政党を勢いづかせている。
イタリアのサルビーニ副首相は「(われわれの)目的は少なくとも、(欧州議会で)中道右派と中道左派に次ぐ第3の勢力になることだ」と明言した。
極右系の会派「アイデンティティーと民主主義」(ID)は現在、6番目の勢力。
オランダPVVのウィルダース党首は動画を介して、同党の成功が「オランダと欧州に政治的激震」をもたらすとともに、同志の極右政党が「各国選挙で相次いで勝利する出発点」となり得ると期待していると述べた。
サルビーニ氏は、二酸化炭素を排出する内燃エンジン車の新車販売を2035年以降は禁止するEUの決定を激しく非難。ドイツの右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のクルパラ共同代表は「自動車業界に対する戦争を終結させるべきだ」と語り、サルビーニ氏に同調した。
フランスの極右政党、国民連合(RN)のバルデラ党首は、欧州は「アフリカのための五つ星ホテル」にはなり得ないと強調、大量の移民と暴力・犯罪との関連性に言及し、喝采を浴びた。