ニュース速報
ワールド

国連事務総長、ガザ「停戦」呼びかけ イスラエルは非難 安保理

2023年11月30日(木)04時54分

国連のグテレス事務総長は29日に開かれた国連安全保障理事会で、イスラエルとイスラム組織ハマスの武力衝突でパレスチナ自治区ガザは「壮絶な人道的大惨事」の真っ只中にあると警告した。6日撮影(2023年 ロイター/Caitlin Ochs)

Michelle Nichols

[国連 29日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は29日に開かれた国連安全保障理事会で、イスラエルとイスラム組織ハマスの武力衝突でパレスチナ自治区ガザは「壮絶な人道的大惨事」の真っ只中にあると警告した。

安保理はガザ地区の情勢について協議するために会合を開催。グテレス事務総長は「(イスラエルとハマスの)戦闘休止の延長に向け集中的な交渉が行われている。われわれはこれを歓迎するが、必要なのは真の人道的な停戦だ」と述べた。

現在の安保理議長国としてこの日の会合の議長を務めた中国の王毅外相は「包括的かつ永続的な停戦に向け緊急的に取り組まなくてはならない。戦闘が再び始まれば、地域全体に災厄が拡大する恐れがある」と述べた。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「援助の規模を拡大し、国連職員やジャーナリストを含む民間人の保護に向け、可能な限りのことを行わなければならない」と指摘、同時に「米国はイスラエルに対し、自国民をテロ行為から守る権利を行使するにあたり、民間人の犠牲を防ぐためにあらゆる手段を講じるよう求めてきた」と述べた。

パレスチナのマルキ外相は「戦闘休止を恒久的な停戦にしなければならない。虐殺の再開は許されない」と述べた。

こうした中、イスラエルのエルダン国連大使は「イスラエル壊滅を目的とするテロ組織」を支持していると非難。「停戦を支持する者は、基本的にハマスがガザでテロによる支配を続けることを支持している。ハマスは大量虐殺を行うテロ組織だ。和平実現のために信頼できるパートナーではない」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

新たな「エプスタイン文書」公開、ゴールドマンやHS

ワールド

USMCA「生産に不可欠」、自動車大手各社が米政権

ワールド

OPECプラス、26年第2四半期以降は増産か=HS

ビジネス

スポティファイ、第4四半期営業益は予想上回る見通し
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    高市首相に注がれる冷たい視線...昔ながらのタカ派で…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    【HTV-X】7つのキーワードで知る、日本製新型宇宙ス…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中