韓国GDP、第3四半期は前期比+0.6%で予想上回る 輸出がけん引

韓国銀行(中央銀行)が26日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、季節調整済みで前期比0.6%増と、第2・四半期と同じ伸びを示した。写真はソウル中心部で2017年1月撮影(2023年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 26日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)が26日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、季節調整済みで前期比0.6%増と、第2・四半期と同じ伸びを示した。伸び率はロイターがまとめた市場予想(0.5%)を上回った。輸出が成長をけん引した格好で、今後数カ月の金利据え置きを後押しする結果となった。
第3・四半期の輸出は3.5%増。前四半期の0.9%減から回復した。民間消費は0.3%増で、前四半期の0.1%減から持ち直した。
政府支出は0.1%増。建設投資は2.2%増となり、前四半期の0.8%減から回復した。
設備投資は2.7%減と大幅に落ち込んだ。
第3・四半期GDPは前年比では1.4%増と、前四半期の0.9%増から加速、エコノミスト予想(1.1%増)も上回った。
中銀は先週、6会合連続で政策金利を据え置き、ガザ紛争と国際原油価格からのインフレリスクを警戒しつつ、金融引き締めバイアスを維持した。
中銀の当局者はGDP発表後の記者会見で「輸出の停滞が徐々に和らいでいる」とコメント。消費はインフレ圧力が阻害要因となってきたが、今後落ち着いたペースで回復すると見込むと述べた。
HI投資証券のチーフエコノミスト、パク・サンヒョン氏は、中銀が予測する年間1.4%の経済成長率を達成できるかはまだ不透明だと指摘。この日発表された企業景況感指標がそれほど良い内容ではなく、輸出の回復もあまり強くない可能性があるとした。