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ANA、コロナ検査・ワクチン接種履歴のデジタル証明実験実施

2021年03月29日(月)14時00分

 ANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA)は29日、渡航者の新型コロナウイルス検査の結果やワクチン接種の履歴を示す世界共通のデジタル証明書「コモンパス」の実証実験を実施した。国内外で感染の再拡大が続く中、スマートフォン(スマホ)のアプリを使った証明書で渡航者の安全な往来や手続きの効率化に役立てる。写真は関西国際空港で昨年3月撮影(2021年 ロイター/Edgard Garrido)

[東京 29日 ロイター] - ANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA)は29日、渡航者の新型コロナウイルス検査の結果やワクチン接種の履歴を示す世界共通のデジタル証明書「コモンパス」の実証実験を実施した。国内外で感染の再拡大が続く中、スマートフォン(スマホ)のアプリを使った証明書で渡航者の安全な往来や手続きの効率化に役立てる。

コモンパスとは、スイスの非営利組織コモンズ・プロジェクトが開発したデジタル証明の仕組みで、これまでに米ユナイテッド航空や香港のキャセイパシフィック航空など海外の航空大手が実証実験を実施。ANAはこの日の羽田発ニューヨーク行きの便でまず実験し、4月3日のニューヨーク発─羽田行きの便でも行う。日本航空(JAL)も4月2日の羽田発ホノルル行きの便で実験する予定だ。

コモンパス実用化の時期は各国政府などの入国要件によるが、各社は実験を通じて判定の正確さや使い勝手を確認し、課題の洗い出しなどを行い、いつでも導入できるよう準備を進める。

コモンパスでは、検査結果がパスポート番号とともにスマホに保存され、アプリ画面を空港係員に提示する。渡航者の本人確認、検査結果やワクチン接種の証明が適切な医療医機関から発行されたものか、最新の検疫基準を満たしているかなどをアプリが自動で判定する。渡航者は現在、搭乗・入国手続きの際に紙の検査証明書を提示している。

デジタル証明を巡っては、コモンパスのほか、国際航空運送協会(IATA)が運用準備中の「IATAトラベルパス」、米Daon社が提供している「VeriFLY(ヴェリフライ)」などもあり、航空各社は搭乗・入国手続きの際にどのデジタル証明でもスムーズに対応できるよう、導入に向けて準備・検討を進めている。

(白木真紀)

ロイター
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