イラン紛争で商品市場動揺、原油が一時25%急騰 金は下落
3月9日、イラン情勢の悪化で世界のエネルギー供給が逼迫する中、コモディティー(商品)市場では原油先物が約25%急騰し、2022年半ば以来の高値を付けた。写真は上昇する株価グラフの前の3Dプリントの石油ポンプジャックとバレル。2日撮影(2026年 ロイター/Dado Ruvic)
Naveen Thukral
[シンガポール 9日 ロイター] - イラン情勢の悪化で世界のエネルギー供給が逼迫する中、9日のコモディティー(商品)市場では原油先物が約25%急騰し、2022年半ば以来の高値を付けた。北海ブレント先物は1日として過去最大の上昇幅を記録する見通しだ。一方、ドル高や利下げ期待後退を受けて金価格は2%下落した。
IGの市場アナリスト、トニー・サイカモア氏は「市場の激しい反応は、中東紛争の激化に明らかな出口が見えないことによる。今や双方とも先に折れる気配を見せない危険な対峙状態になっている」と指摘。「より長期的な経済損失のリスクは日ごとに高まり続けている」と述べた。
原油先物は米・イスラエルとイランの紛争拡大を受けて中東の主要産油国の一部が減産に踏み切ったことや、ホルムズ海峡の海上輸送が長期にわたり混乱するとの懸念から上昇。
北海ブレント先物は1バレル=119.50ドルの高値を付け、米WTI先物も119.48ドルまで上昇した。
INGのアナリストは「状況はさらに悪化しているようだ」と指摘。「生産者が貯蔵容量の制約に直面する中、上流部門の石油生産が停止し始めている。イラク、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)は石油減産を開始した」と述べた。
一方、金価格は2%超下落。ドル相場が上昇し、ドル建ての金価格を圧迫したほか、エネルギーコスト上昇を受けてインフレ懸念が高まり、近い将来の利下げ見通しが一段と後退した。
このほかアルミニウムは紛争による供給懸念が強まる中で急騰。ロンドン金属取引所(LME)の3カ月物アルミ先物は4年ぶりの高値となる1トン=3544ドルを付けた。
カタールの製錬所カタラムと世界最大級のアルミニウム製錬所を運営するアルミニウム・バーレーン(アルバ)は、中東紛争拡大を受けて出荷を停止し、不可抗力を宣言している。
他のベースメタルはドル高が重しとなって下落した。
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