トランプ関税違憲判決、米エネ企業のコスト軽減 取引は当面不変か
米連邦最高裁が20日、トランプ大統領が導入した関税を違憲と判断したことで、一部の石油生産会社や掘削会社はコスト軽減を図れる可能性が出てきた。2022年5月撮影(2026年 ロイター/Dado Ruvic)
Georgina McCartney Arathy Somasekhar Curtis Williams
[ヒューストン 21日 ロイター] - 米連邦最高裁が20日、トランプ大統領が導入した関税を違憲と判断したことで、一部の石油生産会社や掘削会社はコスト軽減を図れる可能性が出てきた。ただ、専門家やアナリストは、米国産液化天然ガス(LNG)など広範なエネルギーフローは当面変わらない可能性が大きいとの見方を示した。
トランプ関税は設備や資材の輸入に打撃を与え、バリューチェーン(価値連鎖)上流の原油生産会社やサービス会社のコストを増やした。多くの企業は追加コストを自社で吸収した。
油田関連企業に部品・設備生産販売するプレミアム・オイルフィールド・テクノロジーズのヘウェル社長兼最高経営責任者(CEO)は「2026年は500万─600万ドル前後の関税支払いを見込んでいたが、減るだろう」と述べた。同社は約90%の増税分を自社で負担してきたといい、同氏は「販売価格には大きな影響はないが、負担が軽減されれば研究開発資金や従業員の給与、投資家への還元が増える」と語った。ただ同氏は、政権が関税コストを維持するために別の方法を見いだす可能性を懸念。同氏の指摘通り、トランプ氏は同日、全世界に150日間、10%の追加関税を課すと表明した。
<中国の米LNG購入は期待薄か>
一方、コロンビア大学世界エネルギー政策センターのイラ・ジョセフ上級調査員は、LNGプラントの建設コストは理論的に減るが、中国が米国産LNG輸入を増やす可能性は低いとみる。中国にとっては、より安価な原油連動LNGを中東から輸入することなどが理にかなっているという。
コンサルティング会社ラピダン・エナジーのグローバル・ガス・LNG調査ディレクター、アレックス・マントン氏は、昨年10月の米中合意で中国の米国産LNG購入に関する数値目標のようなものは盛り込まれなかったことを踏まえ「たとえ関税が緩和されたとしても、中国がLNG購入や譲歩を申し出ることはないだろう」と述べた。「中国は自国のLNG市場を米国との戦略的テコとして扱っている」と指摘した。
中国は昨年2月を最後に、米国産LNGを購入していない。調査会社ボルテクサの主任市場アナリストのサマンサ・マリアハートケ氏は中国が方針を変える可能性は低いと述べた。
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