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NY市場サマリー(20日)ドル下落、長期債利回り上昇 株は大幅続落

2026年01月21日(水)06時43分

<‍為替> ドルが約1カ月ぶりの大幅下落となる見込みとなった。グリーンラ‌ンド問題を嫌気し、米国株と国債が幅広く売られたことが背景にある。ユーロとポンドは上昇した。ドル指数は一時0.7%安と、1日の下落率としては12月中旬以来最大を記録した。昨年4月の「解放記念日」関税発表後に発生したいわゆる「米国売り」トレードが再燃し、米株、米国債、ドルが軒並み下落した。IGシドニーの市‌場アナリスト、トニー・シカモア氏は「長期化する不確実性​、同盟関係の緊張、米国のリーダーシップへの信頼喪失、報復の可能性、そしてドル離れ加速への懸念」から、投資家はドル資産を売却していると指摘した。    ユーロは0.57%上昇して1.1711ドルとなり、ポンドは0.01%高の1.34ドルで取引された。円は、前日に日本国債の売りが加速したことで下落したが、欧州時間の取引が始まると持ち直し、終盤は1ドル=158.280円となった。    スイスフランは安全資産への資金流入の恩恵を受け、3日連続で上昇。ドル/スイスフランは0.88%安の1ドル=0.7902フランとなった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 長期ゾーンの国債利回りが上昇した。日本国債市場‌の動きや、トランプ大統領が表明したデンマーク自治領グリーンランドを巡る関税によるインフレ懸念を背景に、長期ゾーンの国債を中心に売りが膨らんだ。    3連休明けとなるこの日の米債券市場では売りが優勢で、長期ゾーンの国債利回りは数カ月ぶりの高水準に達した。トランプ氏が表明したグリーンランド関税を巡る懸念が要因となったほか、日本国債市場でみられた大幅な売りが米国や欧州の市場に波及した面もあった。    エバーコアISIの債券ストラテジスト、スタン・シプリー氏は「日本国債市場の売りが米国債の重しとなったことは間違いない」と指摘。「それでも日本債利回りはまだ低い水準にあり、長い間かなり弱含みの状況にある自国通貨を支えるには、さらに上昇する必要がある」と述べた。    10年債利回りは午後の取引では5.6ベーシスポイント(bp)上昇の4.287%。一時、昨年8月終盤以来の高水準となる4.313%を付けた。LPLファイナンシャルのチーフテクニカルストラテジスト、アダム・ターンクイスト氏はリサーチノートで、「利回りは4.20%という重要なテクニカル水準を突破し、4.50%付近で抵抗線に直面する可能性が高い」と指摘した。    30年債利回りは7.8bp上昇の4.918%。一時、昨年9月序盤以​来の高水準である4.948%を付けた。また、1日としては昨年7月中盤以来の上昇幅を記録した。    一方、2年債利回りは1bp低下の3.591%となった⁠。    2年債と10年債の利回り格差は68.8bp。一時、約2週間ぶりの大きさとなる70.9bpまで拡大した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 主要3指数が軒並み大幅続落して取引を終えた。‍トランプ米大統領がデンマーク自治領グリーンランドを巡り欧州に新たな関税を警告したことを受け、市場のボラティリティーが再燃するとの懸念が広がった。    世界各国でリスクオフの動きから株価が下落したほか、米国債への売り圧力が強まった。    投資家の不安心理を示す「恐怖指数」として知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX指数は2カ月ぶりの水準に上昇した。    トランプ氏は17日、米国がグリーンランドを購入できるようになるまで欧州8カ国からの輸入品に10%の追加関税を課すと表明した。    S&P総合500種はトランプ氏が世界各国に対する相互関税を発表した昨年4月、弱気相場入りに近い水準まで下落した。    市場で‍は、グリーンランドを巡る今回の売りが条件反射的なものか、あるいは市場により長期的な影響を与える重大なものなのかを問う声が聞かれる。    ハリス・フ‍ァイナンシャ‌ル・グループのマネジングパートナー、ジェイミー・コックス氏は投資家に逃避の兆候は見られないと指摘。「グリーンランドを巡る動きや関‍税の脅威再燃が株式市場の調整を引き起こすとはまだ言えない」と述べた。その上で、株価が今週3─5%下落すれば意外だとの見方を示した。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> グリーンランド領有を巡り、欧米間の対立が懸念される中で安全資産としての金が買われ、3営業日ぶりに反発した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前営業日比170.40ドル(3.71%)高の1オンス=4765.80ドルと、中心限月清算値ベースで最高値を更新した。

サクソバンクの商品戦略責任者オール・ハンセン氏は19日付のリポートで「重要なのは、貴金属の上昇が(グリーンランドを巡る)この争いから始まったわけではなく、これで終わる可能性は低いということだ。代わりに、グリー⁠ンランドの件は、数カ月にわたって形成されてきた上昇に新たな勢いを加えた。金融資産だけに依存してきた投資家にとって、ますます居心地の悪くなったマクロ環境や地政学的背景に貴金属の上昇は支えられている」と説明し、貴金属相場の上昇余地を示唆した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 欧米間の対立が警⁠戒される中、カザフスタンの供給不安や世界的な需要拡大期待などを背景に続伸した。米国産標準‍油種WTIの中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前営業日比0.90ドル(1.51%)高の1バレル=60.34ドル。3月物は1.02ドル高の60.36ドルだった。

この日はカザフスタンの供給混乱への不安が主な支援要因。複数の関係者によると、カザフスタン国内最大のテンギス油田で原油生産が電力供給の問題で7─10日間停止される可能性があり、カスピ海パイプラ イン・コンソーシアム経由の原油輸出​が削減されるという。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY午後4時 158.19/158.

23

始値 157.75

高値 158.29

安値 157.49

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1719/1.17

20

始値 1.1734

高値 1.1768

安値 1.1712

米東部時間

30年債(指標銘柄) 16時33分 95*13.0 4.9199

0 %

前営業日終値 96*20.0 4.8400

0 %

10年債(指標銘柄) 16時32分 97*21.0 4.2945

0 %

前営業日終値 98*05.0 4.2310

0 %

5年債(指標銘柄) 16時13分 98*30.5 3.8593

0 %

前営業日終値 99*03.0 3.8280

0 %

2年債(指標銘柄) 16時04分 99*18.7 3.5969

5 %

前営業日終値 99*18.6 3.5990

3 %

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 48488.59 -870.74 -1.76

前営業日終値 49359.33

ナスダック総合 22954.32 -561.07 -2.39

前営業日終値 23515.39

S&P総合500種 6796.86 -143.15 -2.06

前営業日終値 6940.01

COMEX金 2月限 4765.8 +170.4

前営業日終値 4595.4

COMEX銀 3月限 9463.6 +609.9

前営業日終値 8853.7

北海ブレント 3月限 64.92 +0.98

前営業日終値 63.94

米WTI先物 3月限 60.36 +1.02

前営業日終値 59.34

CRB商品指数 306.3528 +4.3004

前営業日終値 302.0524

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