サノフィ、米ダイナバックスを22億ドルで買収 成人向けワクチン強化
2025年11月6日、中国・上海で開催された第8回中国国際輸入博覧会(CIIE)のサノフィブースに展示された同社のロゴ。ロイター/マキシム・シェメトフ
Bhanvi Satija Sriparna Roy
[24日 ロイター] - 仏製薬大手サノフィは24日、米バイオテクノロジー企業のダイナバックス・テクノロジーズを約22億ドル(19億ユーロ)で買収することに合意したと発表した。
成人向けB型肝炎ワクチンと治験段階の帯状疱疹ワクチンがサノフィの製品群に加わることになる。ケネディ米厚生長官が小児予防接種の政策を見直す中、ワクチン事業を多様化する。
買収発表を受け、ダイナバックスの株価は39%近く急騰。サノフィの株価は0.7%下落した。
サノフィはダイナバックス株1株当たり15.50ドルを支払う。前日終値(11.13ドル)に39%のプレミアムを乗せた。
買収は2026年第1・四半期に完了する見込み。
ダイナバックスの「ヘプリサブ-B」は18歳以上の成人を対象としたB型肝炎ウイルス感染予防ワクチン。他のワクチンが6カ月間で3回の接種を必要とするのに対し、1カ月間隔の2回の接種で済むのが特徴だ。同ワクチンは25年第3・四半期に9000万ドルの売り上げを記録した。
JPモルガンのアナリストは、ダイナバックスの帯状疱疹ワクチン「Z-1018」について、大規模な治験で初期データと同様の安全性と有効性を示せば、2030年以降のサノフィの収益を押し上げる可能性があると指摘した。





