午前のドルは156円前半に下落、利食いなどで 介入警戒も重し
2017年6月2日、米ドル紙幣と日本円紙幣。REUTERS/Thomas White
Atsuko Aoyama
[東京 23日 ロイター] - 午前のドルは156円前半に下落している。利益確定の動きなどで、ドル/円は日銀の金融政策決定会合後の上げ幅の大半を削った。日本の当局者からの口先介入が強まっており、為替介入の警戒感も重しになっているとの声がある。
朝方は157円近辺で推移していたドルは、正午にかけて徐々に水準を切り下げた。日銀会合があった19日はドル/円が2円強上昇したが、週初からこれまでで1.5円ほど円高方向に振れている。
クリスマス休暇を控えて取引が閑散となる中で、介入への警戒感も重しとなっており、「年内にアップサイドを攻めることもなくなったのではないか」(三菱UFJ信託銀行の酒井基成・資金為替部マーケット営業課課長)との声も聞かれる。
片山さつき財務相は23日の閣議後会見で、足元の為替相場についてファンダメンタルズを反映しているとは思えないと指摘した。
片山財務相は前日夜に配信された通信社のインタビューでも、「過度な為替変動には断固として措置」を取る用意があると述べ、為替介入も含めた行動を取れるということは日米財務相間の合意事項だとして「フリーハンドがあるということだ」と語っていた。
一方、年内は新たな手掛かりは乏しく、「円買い材料もほとんどない」(国内銀行のストラテジスト)として、高値圏でのレンジ推移を予想する声もある。





