米アメックス、業績見通し一部上方修正 高所得層の消費堅調

米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスは、２５年１２月期の通期業績見通しに関し、売上高、利益の下限値をいずれも上方修正した。２０１８年、ニューヨークで撮影（２０２５年　ロイター/Lucas Jackson）

［１７日　ロイター］ - 米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス（アメックス）は１７日、２０２５年１２月期の通期業績見通しに関し、売上高、利益の下限値をいずれも上方修正した。１株当たり利益見通しは従来の１５．００─１５．５０ドルから１５．２０─１５．５０ドルに、収入の前期比増加率の見通しは従来の８─１０％から９─１０％にそれぞれ修正した。

経済の不透明感が続き、業界全体は減速しているが、高所得層の旅行や高額商品の購入といった消費が旺盛という。

２５年７－９月期の収入は前年同期比１１％増の１８４億ドルで過去最高だった。１株当たり利益は４．１４ドルと、ＬＳＥＧがまとめた市場予想４．００ドルを上回った。連結の貸倒引当金は１３億ドルと、前年同期の１４億ドルから減少した。

クリストフ・ル・カイレック最高財務責任者（ＣＦＯ）氏はロイターに、支出引き締めの兆しはないとし「小売りのカテゴリーは１２％のペースで成長している」と説明した。

低所得層の借り手に信用リスクが顕在化しつつある一方、業界では米消費者が総じて堅調さを維持しているとの見方が強い。アメックスは消費者信用リスクの低い会員に事業を集中している。