午後3時のドルは151円付近で横ばい、決め手欠く 自・維政策協議に関心
10月16日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ横ばいの151円付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Atsuko Aoyama
[東京 16日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ横ばいの151円付近で推移している。決め手となる材料に欠ける中で、ドル買いもドル売りも進まない方向感の定まらない値動きが続いた。連立政権樹立を視野に自民党と日本維新の会が臨む政策協議が注目されており、「高市トレード」を巻き戻していた向きから一部でドルの買い戻しが入っているとの見方も聞かれる。
ドルは前日海外で下落した流れを引き継ぎ、朝方は売りが優勢で推移。午前9時前後から下げが加速し、いったん150円半ばまで売られた。切り返した後、再び下落して午前11時前に1週間半ぶり安値を更新すると、その後は午後にかけてドル買いが強まった。
朝方はドルが151円割れの水準で推移していたことから、午前中は実需勢などがドル150円割れとなる前に売りを出した可能性や、ストップロスを巻き込んで下落が加速した可能性を指摘する声が聞かれた。沖縄県金融経済懇談会であいさつした日銀の田村直樹審議委員の発言が午前中に伝わり、ドル/円を一段と下押ししたとの見方もある。
朝方は、ベセント米財務長官との会談後の加藤勝信財務相による発言機会もあり、「(ドル/円下落の流れと)結びつけるには良い材料ではあるものの、150円台という水準での売り意欲があったとみられる」(国内銀行の為替セールス担当者)という。
ベセント氏は米時間15日、日銀が「適切な金融政策」を進めれば、円は自らのふさわしい水準を見いだすとの認識を示した一方、加藤氏は先週の市場で円安方向の急激な動きがみられたなどとする見解を示した。
午後に入るとドル買いが強まったが、自民党と日本維新の会による政策協議を前に、「高市トレード」を巻き戻していた「売り筋がドルを買い戻している可能性がある」(SBIFXトレードの上田真理人取締役)との見方が聞かれた。一方で、通商問題を巡って米中の応酬が続く中でドルの重しとなる展開は変わらず、「ドルを思い切って買えない」(同)状況という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 151.04/151.09 1.1660/1.1661 176.12/176.13
午前9時現在 150.99/151.00 1.1645/1.1647 175.84/175.85
NY午後5時 151.05/151.07 1.1647/1.1648 175.91/175.95
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