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英物価上振れは一時的、長過ぎる高金利局面は経済にリスク=中銀副総裁

2025年10月01日(水)09時57分

9月30日、イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のブリーデン副総裁(写真)は講演で、最近の総合物価上昇率の跳ね上がりは続きそうになく、高金利局面が長過ぎると経済にとってリスクだとの見方を示した。ロンドンで2023年12月代表撮影(2025年 ロイター)

[ロンドン 30日 ロイター] - イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のブリーデン副総裁は30日の講演で、最近の総合物価上昇率の跳ね上がりは続きそうになく、高金利局面が長過ぎると経済にとってリスクだとの見方を示した。

18日の金融政策委員会(MPC)で政策金利据え置きが決まった直後、マン政策委員がインフレ高止まりの可能性を警告したのとは対照的な発言だ。

ブリーデン氏は「金融政策をあまりに長く引き締め過ぎれば、生産と雇用にコストが伴い、それが物価上昇率を目標未満に押し下げかねない」と語った。

足元の物価上振れについては、追加的なインフレ圧力につながる公算は乏しいと明言。「ディスインフレのプロセスが軌道を外れたという証拠は見当たらない。むしろこの上振れは一時的と判明するという私の基本シナリオは変わっていない」と述べた。

一方で企業の価格設定行動はまだ「高いインフレの枠組み」と整合的だという幾つかの兆しがあり、モノとサービスを巡る価格設定行動を重視するとしている。

ブリーデン氏は18日のMPCで政策金利据え置きを支持。5対4で25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定した8月MPCでは、利下げに賛成した。

ロイター
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