インドルピーが史上最安値更新、米との貿易摩擦で 中銀は介入継続

30日のインド通貨ルピーは史上最安値をつけた。ルピー紙幣、ニューデリーの両替店で昨年5月撮影(2025年 ロイター/Priyanshu Singh)
Nimesh Vora
[ムンバイ 30日 ロイター] - 30日のインド通貨ルピーは史上最安値をつけた。米国との貿易摩擦が解消されない中、ドル需要が旺盛となり、中央銀行が通貨を支えるために介入を行っている。
ルピーは1ドル=88.80ルピー。先週つけた従来の最安値88.7975ルピーを更新した。直近は88.7550ルピー。
市場参加者は、米国との貿易協定が難航しているため、ルピー相場の好転を見込む根拠はほとんどないとしている。
10月の祭典シーズンを控えた宝飾品輸入業者のドル需要もルピー安を加速させている。
インド中銀はルピーの下落を抑えるため、国営銀行を通じて介入を行っており、30日も介入を継続したもようだ。
ムンバイの為替トレーダーは「市場を滑らかにするため彼らはドルを売っているが、反対側のフローは依然として重い」と述べた。