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中国、米の半導体貿易政策を調査 「差別的扱い」 通商協議控え

2025年09月14日(日)10時49分

 中国商務省は13日、半導体を巡る米国の貿易政策が差別的な疑いがあるとして調査を開始した。8月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

Ryan Woo

[北京 13日 ロイター] - 中国商務省は13日、半導体を巡る米国の貿易政策が差別的な疑いがあるとして調査を開始した。両国は14日からスペインで新たな貿易協議を控えている。

調査では米国が半導体貿易政策で中国企業を差別的に扱ったかどうかを調べる。

また、補聴器やWi─Fiルーター、温度センサーなどに使用されている米国製アナログチップの一部について反ダンピング(不当廉売)調査も別途実施する。

同省は声明で、米国が近年、半導体を巡り中国に輸出規制など一連の制限を課してきたと指摘。こうした「保護主義的」な慣行は中国に対する差別的な扱いの疑いがあり、先進半導体や人工知能(AI)などハイテク産業における中国の発展を抑制し、抑圧する狙いがあるとした。

中国の何立峰副首相率いる代表団は14─17日にスペインのマドリードで米国と新たな協議を行う。

商務省は両国が米国の関税、輸出規制の「乱用」、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」など経済・貿易問題について協議するとしている。

米政府は12日、中国企業23社を含む32社を輸出管理リストに追加した。対象となった中国企業のうち2社は、中芯国際集成電路製造(SMIC)のために米国の半導体製造装置を入手したとされる。

中国商務省は声明で「このタイミングで中国企業に制裁を科す意図は何なのか」と疑問を呈し、「誤った慣行を直ちに是正し、中国企業への不当な弾圧をやめるよう求める。中国は自国企業の正当な権利と利益を断固として守るために必要な措置を講じる」と表明した。

ロイター
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