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米企業、中国事業見通しが過去最低 政治的緊張や国内競争激化で=調査

2025年09月10日(水)12時35分

 9月10日、上海の米国商工会議所が発表した調査によると、向こう5年間の中国ビジネスの見通しを楽観視している米企業は41%にとどまり、1999年の調査開始以降で過去最低となった。写真は2022年1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Casey Hall

[上海 10日 ロイター] - 上海の米国商工会議所が10日に発表した調査によると、向こう5年間の中国ビジネスの見通しを楽観視している米企業は41%にとどまり、1999年の調査開始以降で過去最低となった。昨年から6ポイント低下した。政治的緊張や国内の競争激化、中国経済の成長鈍化が見通し悪化につながった。

調査はトランプ米大統領が4月上旬に相互関税を発表した直後に行われた。対象の米企業は254社で、業種は多岐にわたっている。

回答者の66%が米中関係の緊張を最大の課題に挙げ、引き続き地政学的問題への懸念が最も強かった。2番目に大きな課題は、中国経済の成長鈍化を抜いて国内の競争激化となった。

一方、企業収益面には改善がみられ、黒字を計上した企業は71%と昨年の過去最低から回復。売上高も前年比で増収を達成した企業の割合が57%となり、前年の50%から改善した。

同商工会議所のエリック・ジェン会長は「(米中両国が互いに関税措置の停止期間を)さらに90日間延長する休戦状態になったのはありがたいが、問題は消えたわけではなく、依然として存在している」と指摘。先行きが不透明なため企業は将来の計画を立てるのが難しくなっており、「両国政府が協力して対立を解消し、早期に合意が成立することを望んでいる」と述べた。

ロイター
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