ホンダ、小型モビリティ「ユニワン」を事業化 30年までに売上高40億円

9月8日、ホンダは、座ったまま体重を移動するだけで全方位に移動が可能な小型モビリティ「UNI━ONE(ユニワン)」を事業化し、法人向けに販売すると発表した。写真は2017年撮影(2025年 ロイター/Toru Hanai)
Maki Shiraki
[東京 8日 ロイター] - ホンダは8日、座ったまま体重を移動するだけで全方位に移動が可能な小型モビリティ「UNI━ONE(ユニワン)」を事業化し、法人向けに販売すると発表した。施設などでの利用を見込み、まずは2030年までに国内を中心に計1000台を計画する。
24日に国内向けに発売する。事業責任者の中原大輔氏は同日開いた発表会で、売上高40億円を目指すと述べ、将来的には「米国市場も視野に入れることを見据えた上で事業拡大していきたい」と話した。
1台当たりの月額料金(税込み)はバッテリー交換や修理・点検なども含め、3年契約が10台未満で12万円、10台以上で10万円、6年契約が10台未満で9万円、10台以上で8万円。期間限定で使いたい場合は1日当たり1台5万5000円でレンタルできる。
ユニワンはロボット「ASIMO(アシモ)」などのロボティクス研究で培った技術を活用。両手が自由に使えることが特徴で、1秒に100回以上繰り返すバランス制御により歩いているような自然な動きを実現する。坂道も滑らかに移動でき、人にぶつかるとユニワンが衝撃を吸収する。
子どもや高齢者などの施設内回遊のほか、清掃・配送・警備などのスタッフの業務負担の軽減に使うことも想定する。AR(拡張現実)、やVR(仮想現実)の技術と連携し、娯楽ゲームの遊具としての展開も視野に入れる。
現在、サンリオの子会社サンリオエンターテイメントなど10社が導入を予定。同社が運営する「ハーモニーランド」(大分県日出町)ではスタッフ用に2台、客用に8台の導入を計画している。