午後3時のドルは148円前半、株高一服で円反発

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅円高の148円前半で取引されている。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Shinji Kitamura
[東京 29日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅円高の148円前半で取引されている。アジア株の上昇が一服となる中、前日海外で売られた円が緩やかに買い戻された。米中関税協議や日米中銀会合など、注目イベントが週後半にかけて相次ぐことも、手控えムードにつながったという。
ドルは前日の流れを引き継ぐ形で、午前に148.71円まで上昇し、1週間ぶり高値を更新したが、その後は戻り売りに押された。最近の取引レンジ上限と見た短期筋が戻り売りに回ったほか「重要イベント後の市場急変に備え、いったん持ち高を手仕舞いする動きも出ていたようだ」(外銀アナリスト)という。
ユーロは171円半ばと、前日東京市場でつけた1年ぶり高値から2円超の下げとなった。前日は米国と欧州連合(EU)の関税合意で一時ユーロが買われたものの、海外市場では米金利高を受けたドル買いが優勢となり、ユーロが売られた。
ユーロ安の一因として、ドイツ政府が過去最大となる1267億ユーロの投資と1743億ユーロの借り入れを盛り込んだ来年度予算案を承認する見通し、と伝わったことを挙げる声もあった。防衛費は2029年までに国内総生産(GDP)の3.5%へ増加するという。
市場では、スウェーデンで行われている米中関税協議にも大きな関心が寄せられている。初日となる前日は5時間超の協議が行われたが、終了後の会見等は行われず、議論の内容は明らかとなっていない。「穏当な内容で合意できれば、市場は株高や円安などリスクオンムードが広がりやすい」(JPモルガン・チェース銀行為替調査部長の棚瀬順哉氏)という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.24/148.25 1.1578/1.1580 171.64/171.65
午前9時現在 148.45/148.47 1.1595/1.1598 172.16/172.21
NY午後5時 148.53/148.57 1.1587/1.1589 172.11/172.19