午前の日経平均は続落、半導体株安が重し 円安は支え

前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比308円16銭安の4万1148円07銭と続落した。資料写真、2024年12月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Noriyuki Hirata
[東京 28日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比308円16銭安の4万1148円07銭と続落した。寄与度の高い半導体関連株は総じて利益確定売りが優勢で、指数を下押しした。一方、ドル/円が前週末に比べて円安方向に振れたことは、輸出株を中心に支えになった。
日経平均は小高く始まった後、短時間でマイナスに転じた。先物でややまとまった売りが出る中、一時384円安の4万1072円に下げ幅を拡大した。日経平均への寄与度の高い半導体関連株が総じて軟調だった。
市場では「(半導体関連株は)一部で期待値が上がっており、決算を前にいったんポジションを軽くする動きではないか」(野村証券の北岡智哉チーフエクイティストラテジスト)との声が聞かれた。 ドル/円が前週末の大引け時点に比べ円安方向となったことは、自動車など輸出株の支援材料になった。また、米国と欧州連合(EU)が貿易交渉で合意したことは全般的に投資家心理にプラスとの受け止めが聞かれた。欧州関連株と目される機械株の一角などでは物色もみられた。値上がりと値下がりの銘柄数は拮抗しており、全般的な物色意欲の根強さも意識された。 TOPIXは0.39%安の2940.48ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆9223億7900万円だった。東証33業種では、値上がりはサービスや精密機器、輸送用機器など10業種、値下がりは銀行や海運、電気機器など23業種だった。 前週末に発表した決算が嫌気されたSCREENホールディングスは大幅安だったほか、三井住友フィナンシャルグループが軟調だった。一方、トヨタ自動車は小じっかり。決算が好感されたファナックは堅調だった。オリンパスはしっかり。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが775銘柄(47%)、値下がりは781銘柄(48%)、変わらずは68銘柄(4%)だった。