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日経平均は3日ぶり反落、不透明要因重なり売られる

2025年07月10日(木)16時12分

 東京株式市場で日経平均は、前営業日比174円92銭安の3万9646円36銭と3日ぶりに反落して取引を終えた。写真は東京証券取引所。2024年12月、東京で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比174円92銭安の3万9646円36銭と3日ぶりに反落して取引を終えた。日米関税交渉や参議院選挙の行方を巡る不透明、日米の企業決算への懸念などが意識された。指数寄与度の高い銘柄の一角や主力銘柄が売られ、物色は決算銘柄など個別材料株が中心となった。

日経平均は25円安と小幅安でスタートした後、下げ幅を拡大し、後場に290円33銭安の3万9530円95銭できょうの安値をつけた。外部環境を巡る不透明感のほか、足元のドル安/円高進行や、時間外取引での米株先物の下落も相場の重しとなった。ETF(上場投資信託)分配金捻出のための売りが上値を抑えたとの見方も聞かれた。

T&Dアセットマネジメント浪岡宏チーフストラテジストは「投資家心理の根底には不安がある。関税交渉の行方をみると、楽観的にはなれない」と話す。日経平均が4万円で定着するには、関税撤廃や製造業の好決算といった新たな材料が必要で、「可能性は低いだろう」(同)という。

個別では、引け後に決算を控えているファーストリテイリングが0.89%安。1日を通して不安定な値動きとなり、日経の上値を抑えた。そのほか、東京エレクトロン、TDK、信越化学工業が売られた。半面、前日に好決算を発表したディスコは4%超高。アドバンテスト、ソフトバンクグループもしっかりだった。

TOPIXは0.56%安の2812.34ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.56%安の1447.37ポイント。プライム市場の売買代金は4兆7738億9600万円だった。東証33業種では、電気・ガス、その他製品、石油・石炭製品、海運など26業種が値下がり。証券・商品先物取引、精密機器、建設業など7業種が値上がりとなった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.43%高の751.35ポイントと、5日続伸した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが522銘柄(32%)、値下がりは1040銘柄(63%)、変わらずは64銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 39646.36 -174.92 39795.75 39,530.95─39,795.75

TOPIX 2812.34 -15.82 2825.14 2,801.71─2,825.14

プライム市場指数 1447.37 -8.12 1452.41 1,441.98─1,452.41

スタンダード市場指数 1386.36 -1.26 1390.78 1,384.39─1,390.82

グロース市場指数 971.54 +11.68 964.56 961.20─971.54

グロース250指数 751.35 +10.60 744.65 742.12─751.35

東証出来高(万株) 200184 東証売買代金(億円) 47738.96

ロイター
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