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英CPI、5月は前年比+3.4%で予想と一致 原油高が懸念要因に

2025年06月18日(水)18時05分

 6月18日、英国立統計局(ONS)が発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.4%上昇し、ロイターがまとめた予想と一致した。写真は2022年6月、ロンドン西部リッチモンドにあるスーパーマーケットで撮影(2025年 ロイター/Henry Nicholls)

Andy Bruce William Schomberg

[18日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が18日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.4%上昇し、ロイターがまとめた予想と一致した。

イングランド銀行(中央銀行)は今週、政策金利を据え置くとみられているが、中東情勢の緊迫化で原油価格の動向に注目が集まっている。

食料品価格は1年余ぶりの高い伸びとなった。

中銀が重視する指標のサービス価格の伸び率は前月の5.4%から4.7%に下落し、中銀予想と一致した。ロイターの調査では4.8%と予想されていた。

ONSは先に、3.5%と発表していた4月のCPIについて、政府の自動車税データの誤りで0.1%ポイント過大に評価されていたと発表していた。

4月は航空運賃がイースター休暇で大幅上昇したが、5月は大幅に反転。食料品は4.4%上昇し、1年余ぶりの大幅上昇だった。

英中銀は19日の金融政策委員会で金利を据え置くとみられている。18日時点の市場では89%の確率で今週の据え置きと年内2回の0.25%ポイント利下げが織り込まれている。

中銀は先月、インフレ率が今年後半に約3.7%でピークを付けるとの見通しを示した。一部のエコノミストは4月がピークになるとの見方を示しているが、中東紛争で物価上昇圧力が強まるリスクもある。

ドイツ銀行の英国担当チーフエコノミスト、サンジェイ・ラジャ氏は「今後は地政学情勢とエネルギー価格の上昇に関心が移るだろう」と指摘。

「これは間違いなく(中銀の)任務を複雑にする。エネルギー価格の上昇はインフレ期待の高まりを意味する」と述べた。ただ、国内の雇用低迷がインフレ圧力を緩和する要因になり得るとの見方も示した。

ロイター
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