ニュース速報
ビジネス

日経平均は続伸、米株高・ドル高が支援 米中協議への思惑も

2025年06月09日(月)16時22分

 6月9日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比346円96銭高の3万8088円57銭と続伸して取引を終えた。写真は2024年2月、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比346円96銭高の3万8088円57銭と続伸して取引を終えた。前週末に米国で発表された雇用統計の底堅い内容を受けて、米株高やドル高/円安となったことが投資家心理を支援した。米中の閣僚級貿易協議への楽観的な見方も相場を支えた。

日経平均は287円で寄り付いた後も436円高の3万8178円まで上値を伸ばした。5月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を上回り、米株価の主要3指数が上昇。ドル/円は前週末の大引け時点よりドル高/円安となって相場を支えた。

一方、ドル/円は東京時間に144円前半へと水準を切り下げ、株価の上値追いの機運は限られた。市場では「3万8000円台に上昇することは確認されたが、上方向にブレイクするほどの材料がない」(東海東京インテリジェンス・ラボの長田清英チーフストラテジスト)との声が出ていた。3万8000円台は過去の累積売買代金が大きく、戻り待ちの売りが出やすいとみられている。

米中協議に対して過度に悲観的な見方は少数派とみられているが、不透明感もくすぶっており「米中摩擦が緩和するような話が出てくれば上値を切り上げていけるのではないか」(長田氏)との見通しも聞かれた。

TOPIXは0.58%高の2785.41ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.58%高の1433.46ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆4616億4900万円だった。東証33業種では、値上がりは医薬品やその他製品、銀行など22業種、値下がりはパルプ・紙や鉄鋼、金属製品など11業種だった。 アドバンテストや大塚ホールディングスが大幅高だったほか、エターナルホスピタリティグループは年初来高値を更新した。一方、パナソニックホールディングスやエムスリーは軟調だった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.42%高の748.76ポイントと反発した。ispaceは2営業日連続でストップ安だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが814銘柄(49%)、値下がりは738銘柄(45%)、変わらずは78銘柄(4%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38088.57 346.96 38028.71 38,018.22─38,178.01

TOPIX 2785.41 16.08 2787.66 2,782.95─2,791.76

プライム指数 1433.46 8.27 1433.86 1,432.22─1,436.62

スタンダード指数 1352.13 6.57 1350.77 1,349.75─1,353.83

グロース指数 955.77 5.74 954.72 950.94─958.28

グロース250指数 748.76 3.12 749.32 745.08─751.69

東証出来高(万株) 134745 東証売買代金(億円) 34616.49

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国発ECシーイン、インドで生産強化 1年以内の海

ワールド

中国、全ての大病院で無痛分娩提供へ 「出産しやすい

ビジネス

中国自動車販売、5月は4カ月連続で増加 伸びは鈍化

ワールド

イラン、核協議で米国に対案提示へ 制裁解除の保証要
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 2
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、健康に問題ないのか?
  • 3
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全な場所」に涙
  • 4
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 5
    救いがたいほど「時代錯誤」なロマンス映画...フロー…
  • 6
    コメ価格高騰で放映される連続ドラマ『進次郎の備蓄…
  • 7
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「銀」の産出量が多い国はどこ?
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 4
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 5
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 6
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 7
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 8
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 9
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 10
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中