EU・英国間の貿易・金融協力強化に期待=英中銀総裁

イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のベイリー総裁は29日、金融サービスや幅広い貿易問題で英国と欧州連合(EU)の当局が今後、より緊密に協力することを期待すると述べた。8日撮影(2025年 ロイター/Carlos Jasso)
[ロンドン 29日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のベイリー総裁は29日、金融サービスや幅広い貿易問題で英国と欧州連合(EU)の当局が今後、より緊密に協力することを期待すると述べた。
英国政府は今月19日、英国の漁業水域への継続的なアクセスと引き換えに、農産物輸出へのアクセスを拡大し、防衛関係を強化することでEUと合意した。
ベイリー総裁は、ダブリンで開かれた金融業界の会合で、英国が2020年にEUを離脱して以来、貿易制限が英国の経済力を圧迫しているとし、こうした措置は歓迎されると指摘。「貿易への悪影響を最小限に抑えるために全力を尽くすべきだ」と述べた。
また、英・EUともに金融サービス連携の強化から利益を得るとし、このような協力は金融サービス輸出国である英国だけに利益をもたらすわけではないとした。「開かれた金融市場の恩恵は、相互依存関係と同様に、双方に及ぶ傾向がある。非関税障壁の削減によって金融市場の開放性を高めることにはメリットがある」と訴えた。