米政府、中国国有航空機メーカーへのエンジン輸出停止=NYT

米政府は重要な国内技術の中国向け輸出を一部停止した。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が28日に報じた。写真はC919型機。昨年2月、シンガポール・エアショーで撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
[ワシントン 28日 ロイター] - 米政府は重要な国内技術の中国向け輸出を一部停止した。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が28日に報じた。中国国有航空機メーカーである中国商用飛機(COMAC)へのジェットエンジンに関連した技術も含まれているという。
COMACはエアバスやボーイングに対抗しようと独自の旅客機を開発しているが、適切な国産エンジンを持っておらず、輸入になお頼っている。
NYTは関係筋2人の話として、今回の措置は中国が米国への重要鉱物輸出を制限したことに対応したものだと伝えた。
米商務省は「C919」を開発するための製品や技術をCOMACに販売することを認めていた米企業向けライセンスの一部を停止したという。
同省はロイターに対し、戦略的重要性を基に中国向け輸出を見直していると表明。「いくつかのケースでは既存の輸出ライセンスを一時停止したり、追加のライセンス要件を課したりしている」と説明した。
COMACからは今のところコメントを得られていない。
在ワシントン中国大使館の報道官はロイターに対し、「米国が国家安全保障の概念を拡大し、輸出規制を乱用し、悪意を持って中国を阻止・抑圧することに断固反対する」と述べた。