日経平均は4日ぶり反落、一時3万8000円回復もイベント控え伸び悩み

5月28日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比1円71銭安の3万7722円40銭と、4営業日ぶりに反落した。写真は東京証券取引所。昨年12月、都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Hiroko Hamada
[東京 28日 ロイター] -
東京株式市場で日経平均は、前営業日比1円71銭安の3万7722円40銭と、4営業日ぶりに反落した。前日の米国株高や為替の円安基調が支えとなり、日経平均は一時、節目の3万8000円を回復した。ただ、買いが一巡した後は戻り売りが出たほか、日本時間の明日朝方に米エヌビディアの決算発表を控えて次第に様子見ムードも広がり、後場は伸び悩んだ。
日経平均は、前営業日比370円高と堅調にスタートした後、上げ幅を広げ、一時454円高の3万8178円73銭まで上昇した。前日の米市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が上昇したことが好感され、指数寄与度の大きい半導体株が買われ、相場を押し上げた。個別材料を手掛かりにした物色も活発となった。ただ、買いが一巡した後は伸び悩む展開。後場終盤には為替の円高進行が重しとなったほか、明日のエヌビディア決算を前にポジション調整もみられた。
市場では「米欧の関税交渉が進んでいることや、日米金利の低下などは追い風ではあるが、日経平均は3万8000円台に入るとどうしても上値の重さが意識され、買い上がっていくには材料が不足している」(岡三証券・シニアストラテジスト、大下莉奈氏)との声が聞かれた。
米エヌビディア決算については、「経営陣から目先に対して前向きな発言が出てくるかが焦点で、ポジティブなコメントが確認されれば日本市場の半導体株も買われそうだ」(大下氏)との指摘があった。
TOPIXは0.02%高の2769.51ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.05%高の1425.37ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆2870億9700万円だった。東証33業種では、保険、石油・石炭製品、水産・農林など17業種が値上がり。金属製品は変わらずで、サービス、鉄鋼、精密機器など15業種は値下がりした。
東証グロース市場250指数は0.84%高の742.94ポイントと3日続伸した。
個別では、牧野フライス製作所が11%高。同社は27日、アジア系投資ファンドのMBKパートナーズから法的拘束力のある買収提案を受領したと発表し、手掛かりになった。
日産自動車は0.3%安。同社が借り入れやさらなる資産売却を通じて1兆円規模の資金調達を検討していると伝わり、後場に一時4%超高となった。
米投資ファンドのKKRや日本産業推進機構(NSSK)から買収提案を受けていることが分かったと一部で報じられた太陽ホールディングスはストップ高。
指数寄与度の大きいアドバンテストは1%超高、東京エレクトロンは小幅安。ソフトバンクグループは小幅高だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり792銘柄(48%)に対し、値下がりが763銘柄(46%)、変わらずが76銘柄(4%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 37722.40 -1.71 38094.79 37,709.71─38
,178.73
TOPIX 2769.51 +0.02 2793.15 2,769.51─2,7
97.64
プライム市場指数 1425.37 +0.05 1437.15 1,425.37─1,4
39.74
スタンダード市場指数 1318.32 +1.59 1321.94 1,317.69─1,3
23.21
グロース市場指数 944.80 +7.21 942.34 941.29─947.4
2
グロース250指数 742.94 +6.22 740.62 739.70─745.2
0
東証出来高(万株) 180418 東証売買代金(億円) 42870.97