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午前の日経平均は反発、長期金利の上昇一服や円安が支え

2025年05月23日(金)12時12分

 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比294円97銭高の3万7280円84銭と反発した。写真は東京証券取引所。2024年12月、東京で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Noriyuki Hirata

[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比294円97銭高の3万7280円84銭と反発した。日米の長期金利の上昇一服やドル/円の円高一服が支援材料になった。一方、米国の減税法案の行方などの不透明感も意識され、買い一巡後は伸び悩んだ。

日経平均は175円高で寄り付いた後も、一時388円高の3万7373円91銭に上値を伸ばした。前日の米国市場では株価の主要3指数はまちまちだったが、日米で長期金利の上昇が一服したほか、ドル/円が143円後半と前日の大引け時に比べ円安だったことが投資家心理の支えになった。時間外取引の米株先物が底堅い動きとなったことも支えになった。

米国市場でハイテク株比率の高いナスダック総合が3日ぶり反発し、半導体関連株や電線株は総じてしっかりだった。防衛関連も堅調。市場では「不透明感が根強い中でセーフヘイブン(安全な逃避先)を探す様な物色にみえる」(東京海上アセットマネジメントの若山哲志シニアファンドマネージャー)との声が聞かれた。

日経平均は、買い一巡後に伸び悩んだ。ドル/円が次第に水準を切り下げたことが重しになった。「金利の上昇一服で底堅いが、米減税法案の先行きなどの不透明感が残っており、上値を追える環境ではない。目先はもみ合いではないか」(東京海上AMの若山氏)との見方があった。

朝方に総務省が発表した4月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は前年比3.5%上昇し、市場予想を上回ったが、市場の反応は限定的だった。

TOPIXは0.81%高の2739.13ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8608億7100万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属やその他製品、機械など29業種、値下がりは鉱業や医薬品、証券など4業種だった。 アドバンテストやフジクラがしっかり。米ロッキード・マーティンとレーダー部品に関して提携した富士通は堅調だった。一方、マネックスグループは大幅安、住友ファーマは軟調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1217銘柄(74%)、値下がりは361銘柄(22%)、変わらずは53銘柄(3%)だった。

ロイター
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