アングル:為替市場が注目するドル145円水準、輸出企業の売り活発化か

為替市場では日本の輸出企業の為替予約(ドル売り)の水準として145円が強く意識されている。写真は、米ドルと日本円の紙幣。2017年6月、シンガポールで撮影(2025年 ロイター/Thomas White)
Atsuko Aoyama
[東京 16日 ロイター] - 為替市場では日本の輸出企業の為替予約(ドル売り)の水準として145円が強く意識されている。この水準を超えてくるとドル売り予約が着実に増え、週初めに148円台に乗せた局面では「相応の売り」が出ていたとの声が聞かれる。米中合意を受けてドル/円は一時150円を視野に入れたかに思われたが、実需のドル売りが上昇の機運を削いでいる。
145円はトヨタ自動車が今期前提に置く為替レートだ。複数の銀行関係者によると、この水準を業績予想の前提に置いている輸出勢は多い。
国内銀行のあるストラテジストは、週初に水準が切り上がり、輸出企業にとってドルの売り予約を押さえる「絶好の場」になるとみられていたと話す。 実際に、輸出企業の売りは膨らんだようだ。週初にドルが148円にしっかりと乗せた場面では相応の売りが出ていたと、別の国内銀の為替セールス担当者は話す。週を通じても断続的に売りが出続けたとの証言もある。
「関税期待のドル/円上昇より、米国がドル安政策を突然とることの下落リスクの方が大きい」との見方が、少なくとも上期分のドル売り予約を確保する動機になっている可能性があると、前述の国内銀為替セールス担当者は話している。 目先は日米交渉の行方への警戒があるほか、米関税の影響が経済指標などに悪影響として本格的に反映されてくるとみられており、ドル/円相場の方向性を巡る不透明感がさらに増す可能性もある。
ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミストは、ドル/円が上下どちらに振れるか分からないからこそ、企業が自社の想定を上回る今の水準のうちにドル売り予約を入れるのは合理的と話している。
こうした実需のドル売りを巡り、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジストの植野大作氏は、米中や米英合意など関税交渉前進の期待感に伴うドル/円の上向きのモメンタムを抑えている、との見方を示す。
米中合意当初はドルは150円が上値めどともみられていたものの、150円は「遠い」(前述の国内銀為替セールス担当者)との声も出ている。
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