インド利下げ時期、市場予想は25年に後ずれ インフレ急上昇で
インドの9月のインフレ率が急上昇したことを受けて、複数のエコノミストが、利下げ時期の予想を12月上旬から2025年前半に遅らせた。写真は8月撮影(2024年 ロイター/Francis Mascarenhas)
Swati Bhat
[ムンバイ 15日 ロイター] - インドの9月のインフレ率が急上昇したことを受けて、複数のエコノミストが、利下げ時期の予想を12月上旬から2025年前半に遅らせた。一方、利下げ判断では成長率がより重要な要素との声も聞かれた。
9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5.49%上昇し、伸び率は昨年12月(5.69%)以来、9カ月ぶりの高水準となった。食品価格の上昇が全体を押し上げた。
シティバンクのエコノミストは「9月CPIは、スタンスの修正にもかかわらず、短期的なインフレリスクは12月利下げと合致しないとのわれわれの見方を裏付けた」と指摘。
「基本シナリオは25年2月の利下げだが、同月のMPC(金融政策委員会)までインフレ率が平均4.5%である可能性があることから、さらに25年4月まで遅れるリスクにも留意する」とした。
インド準備銀行(中央銀行)は先週、主要政策金利のレポレートを6.50%に据え置いた。同時に、景気減速の兆しが見られる中、政策スタンスを「緩和策解除」から「中立」に修正。早ければ12月にも利下げが実施されるとの観測が高まった。