Wファーゴのマネロン対策不十分、米当局が事業に制限 株価下落
9月12日、 米銀行規制当局の通貨監督庁(OCC)はマネーロンダリング(資金洗浄)といった違法取引に対するウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)の取り組みが甘いとして、リスクの高い事業への進出を制限したと発表した。ニューヨークの同銀支店で2020年3月撮影(2024年 ロイター/Jeenah Moon)
Niket Nishant Nupur Anand Chris Prentice
[12日 ロイター] - 米銀行規制当局の通貨監督庁(OCC)は12日、マネーロンダリング(資金洗浄)といった違法取引に対するウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)
これを受けWファーゴの株価は6.5%下落し、4%安で引けた。
OCCは2016年の偽口座スキャンダルを受けて厳しい監視下に置いているWファーゴについて、問題の解決に取り組んでおり、罰金は科さないと表明。ただ、特定の中・高リスク分野に進出する際には許可を得ることを義務付けた。分野の詳細は明らかにしていない。
Wファーゴは「正式合意で要求されたことに対処しており、その他規制上のコミットメントと同じ切迫感を持って作業を完了する」と表明した。
ジャニー・モントゴメリー・スコットの調査ディレクター、クリス・マリナック氏は「この銀行に対する調査はまだ続くだろう。(問題が解決したと見なされるまで課せられている)資産規制がすぐに撤廃されるという誤った楽観論があったが、同行にはまだやるべきことがあるようだ」と述べた。
一方、RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ジェラルド・キャシディ氏はノートで、今回のニュースには否定的な面もあるとしつつ、「(マネーロンダリングではなくコンシューマーバンキングの問題に向けられた)資産規制の撤廃見通しに影響を与えるとは考えていない」との見方を示した。