カナダ中銀、追加利下げ背景に消費の大幅な下振れ懸念=議事要旨
8月7日、カナダ銀行(中央銀行)が公表した7月24日会合の議事要旨によると、追加利下げの背景に、来年と2026年の個人消費が大幅に下振れるとの懸念があったことが分かった。首都オタワで2009年撮影(2024年 ロイター/Chris Wattie)
[オタワ 7日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が7日公表した7月24日会合の議事要旨によると、追加利下げの背景に、来年と2026年の個人消費が大幅に下振れるとの懸念があったことが分かった。
この会合では政策金利が2回連続で25ベーシスポイント(bp)引き下げられ、4.5%とすることが決まった。
議事要旨には「住宅ローン更新で金利が上がりそうな世帯の規模を踏まえると、2025年と26年には消費が想定より著しく弱まるリスクがある」との認識が記された。
カナダの大半の住宅ローンは期間が5年。向こう1年で約3000億カナダドル(2184億米ドル)相当の住宅ローンが借り換えられ、適用金利が大幅に切り上がって経済成長の足を引っ張るのではないかと心配されている。
中銀は、利下げが消費をてこ入れできると期待しつつも「多くの家計は依然として相当な債務返済負担に直面するだろう」と警戒感を示した。
議事要旨では、物価上昇率が想定通り減速し続ければ、さらなる利下げが適切になるとの明確な合意が存在することも明らかになった。
足元で金融市場が織り込んでいる中銀が来月の会合で利下げする確率は100%で、先週の60%強から上昇。年内にはあと2回の利下げが想定されている。