ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=円、対ユーロで16年ぶり安値 対ドルも34年ぶり安値更新

2024年04月24日(水)06時01分

終盤のニューヨーク外為市場では、日本円がドルとユーロに対し下落した。2022年2月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、日本円がドルとユーロに対し下落した。今週の日銀金融政策決定会合を控え、日本当局による介入が引き続き警戒されている。

ユーロ/円は一時165.71円と2008年以来の高値を付けた。終盤は0.4%高の165.67円。

S&Pグローバルがまとめた4月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.4で、3月の50.3から大幅に上昇、約1年ぶりの高水準となった。

一方、ドル/円は一時154.88円と34年ぶりの高値を形成し、介入水準とみられている155円に迫った。終盤はほぼ変わらずの154.79円だった。

マネックスUSAの外為トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「ドル/円の155円水準は心理的に重要な節目」と指摘。「植田日銀総裁は円押し上げのみを目的とする利上げは行わないと何度も述べているが、25─26日に開催される会合に合わせて当局が行動を起こす可能性は大きい」と述べた。

その上で、日銀は今週の会合で金融政策を据え置く可能性が高く、一段の円安を誘発しかねないが、「160円への一段安を防ぐため、26日夜に介入が実施される可能性はかなり高い」とした。

一方、米S&Pグローバルが23日発表した4月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.9と、4カ月ぶりの低水準となった。

これがドル/円の重しになったほか、ドル指数も一時105.61と2週間ぶりの安値を付けた。終盤は0.4%安の105.66だった。

ユーロ/ドルは1.0711ドルと2週間ぶりの高値。終盤は0.5%高の1.0707ドルだった。

S&Pグローバルがまとめた4月のドイツのHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.5と、前月の47.7から上昇し、好不況の分かれ目となる50を予想外に上回った。

これを受け、ユーロ/ポンドは前日に付けた3カ月ぶりの高値0.8643ポンドに一時面合わせした。終盤は0.3%安の0.8595ポンドだった。

前日に5カ月ぶりの安値を付けていたポンド/ドルは0.8%高の1.2450ドル。S&Pグローバル/CIPSの4月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.0で、3月の52.8から上昇し、11カ月ぶりの高水準となった。ロイターがまとめたエコノミスト全員の予想を上回った。

ドル/円 NY終値 154.82/154.85

始値 154.79

高値 154.87

安値 154.57

ユーロ/ドル NY終値 1.0699/1.0703

始値 1.0654

高値 1.0711

安値 1.0656

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中