独鉱工業生産、10月は前月比-0.4% 予想外の低下

12月7日、ドイツ連邦統計庁が発表した10月の鉱工業生産指数は前月比0.4%低下と、5カ月連続の低下となった。写真は11月、デュースブルクで撮影(2023年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が7日発表した10月の鉱工業生産指数は前月比0.4%低下と、5カ月連続の低下となった。低下は予想外。
ロイターがまとめた市場予想は0.2%上昇だった。機械工学部門の生産減少が主因だが、建設など他の多くの部分でも減少した。
VPバンク・グループのチーフエコノミスト、トーマス・ギッツェル氏は「鉱工業生産は悲惨な状況が続いている」と述べた。過去2年間の受注低迷が現在、生産に打撃を与えていると指摘した。
コメルツ銀行のシニアエコノミスト、ラルフ・ソルベン氏は高水準のエネルギー価格や外需の低迷、融資条件の厳格化などが産業部門を引き続き圧迫していると分析した。
10月の鉱工業生産指数は独経済が第4・四半期もマイナス成長になるとの予想と整合的だと述べた。
9月の改定値は前月比1.3%低下。速報値は1.4%低下だった。
月単位の変動をならした3カ月間で見ると8─10月は前の3カ月に比べて1.9%低下した。
キャピタル・エコノミクスの欧州担当チーフエコノミスト、アンドリュー・ケニンガム氏は「産業部門の低迷はまだしばらく続く可能性が高い」との見方を示した。