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12月米利上げの公算大、金融規制見直しへ=パウエル氏

2017年11月29日(水)05時51分

 11月28日、パウエル米FRB議長候補が、上院銀行委員会の承認公聴会に臨んだ。写真はワシントンで同日撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の次期議長候補であるパウエル理事(64)は28日、上院銀行委員会で開かれた承認公聴会で証言し、FRBは12月に利上げに踏み切る公算が大きいとの見方を示した。

パウエル氏は「次回会合で利上げを決定する根拠は強まっている」とし「(利上げに向け)条件は整っていると考えている」と述べた。

同氏は2012年以降、FRB理事を務め、トランプ大統領から議長指名を受けた。

金融規制については、これまでの規制強化の流れを見直す時期が来ていると指摘。「われわれが行おうとしていることは規制緩和ではない。過去の実績を振り返り、それが妥当か否かを判断するということだ。銀行によるおカネの無駄遣いは誰の得にもならないからだ」と語った。

その上で、規制の規模や規制当局の役割分担を「調整」することが望ましいとした。新たな規制分野を設ける必要はなく、「大きすぎてつぶせない(TBTF)銀行」問題は解消されたと述べた。

政府の税制改革が経済に及ぼす影響などについては明言を避けた。

また、経済危機が新たに発生した場合、FRBは断固対処すべきと強調。「われわれは経済動向に対処する上で政策調整の柔軟性を確保しなければならない。国の金融安定や経済が予想外に新たな危機に直面すれば、われわれは適切な力を行使し、断固対処するよう備えなければならない」と話した。

さらに「中銀の独立性を維持しつつ、物価と雇用の二重目標達成に向け全力を注ぐつもりだ」と述べた。

パウエル氏のこの日の証言について、キャピタル・エコノミクスの米国エコノミスト、マイケル・ピアース氏は「新たな考えやアプローチの変更がもたらされることを示唆するものはほとんどなかった」と指摘。「将来的にFRBが政策をどちらの方向にも誤る可能性について懸念を深めている」と述べた。

承認の採決の日程は決まっていないが、パウエル氏のFRB議長就任はイエレン現議長の任期が2月初旬に切れる前に承認される見通し。

*内容を追加して再送します。

ロイター
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