ニュース速報
ビジネス

NY連銀総裁、2%物価目標「極めて重要」 サマーズ氏は取り下げ提言

2024年05月04日(土)17時55分

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は3日、2%の物価目標は物価安定の鍵で経済繁栄に不可欠だと述べた。写真は2019年11月、ニューヨークで行われたイベントに登壇した同総裁(2024年 ロイター/Carlo Allegri)

Ann Saphir

[パロアルト(米カリフォルニア州) 3日 ロイター] - ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は3日、2%の物価目標は物価安定の鍵で経済繁栄に不可欠だと述べた。米連邦準備理事会(FRB)に対して政策の誘導、設定、コミュニケーション手法の見直しを求める声が一部で根強い中、インフレ目標を擁護する形となった。

同総裁はスタンフォード大学フーバー研究所での会合で「長期インフレの数値目標を設定するといった透明性と明快なコミュニケーション、目標達成に向けて適切な行動を取ることが重要なことは理論と経験からも明らかだ。これらはインフレ期待を固定化する上で極めて重要であり、ひいてはインフレ目標を維持する助けとなる」と述べた。

FRBは年内に政策枠組みの見直しを行う予定で、大幅な変更を求める声が多数出ている。

実際、サマーズ元財務長官は同じ会合で、FRBは2%の物価目標を取り下げるべきと提言。維持すれば、米経済が今後数年で「かなり深刻な景気後退」に陥ると予想した。

サマーズ氏は、講演や公開イベントなどで地区連銀総裁らがそれぞれの見解を述べて「不協和音」が生じているとし、FRBのコミュニケーションも問題視した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国訪日客、11月は3.0%増に伸び大幅鈍化 長官

ビジネス

MUFG、印ノンバンクに40億ドル以上出資へ=関係

ビジネス

日経平均は反発、米雇用統計通過で安心感 AI関連も

ワールド

ブラジル中銀、金利据え置き戦略は適切と現時点で結論
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 7
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 8
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中