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欧州市場サマリー(23日)
[23日 ロイター] - <為替> ユーロ/ドルが3日続伸。域内の指標が底堅い内容となるなか、0.2%高の1.1850ドルで推移した。
11月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は57.5と、2011年4月以来の高水準となり、ロイターがまとめた予想の最高値も上回った。
米国市場が感謝祭で休場だったこともあり、全般的に薄商いだった。
<ロンドン株式市場> 小幅に下落して取引を終えた。
ガスのセントリカが急落し、相場全体を押し下げた。一方で、前日に下げた住宅建設が反発、通貨英ポンド安もあり、下値は限られた。
セントリカは15.5%安。1日の下げ幅としては、1997年の上場以来、最大となった。4カ月で82万3000の顧客を失ったといった業績先行き懸念が嫌気された。
バークレーやバラット・デベロップメント、テイラー・ウィンペイといった住宅建設大手は軒並み1.9%前後上昇した。
<欧州株式市場> ほぼ前日比横ばいで取引を終えた。
11月は製造業や非製造業などの景況指数が軒並み市場予想を上回り、欧州経済に楽観的な見方が広がった。ただアナリストは今四半期の企業収益見通しを下方修正し始めている。ユーロ高による輸出企業への影響が一因だ。
フランスの通信大手アルティスは3.9%高。ドミニカ共和国での通信事業売却を検討しているとの報道が好感された。
鉄鋼のティッセンクルップは朝方の売りから一転、3.9%高で取引を終えた。エレベーター需要が高く、受注が5年ぶりの多さになった。
<ユーロ圏債券> 南欧国債利回りがアンダーパフォームし、独伊国債の利回り格差が拡大した。域内指標や欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨に反応した。
10月の理事会の議事要旨によると、オープンエンド(無期限)型の資産買い入れプログラムを維持するかどうかを巡り激しい討議が行われた。資産買い入れ策の延長については幅広い合意が得られた一方、オープンエンド型の買い入れ維持を巡って、一部メンバーが買い入れの明確な終了時期を示唆すべきと主張するなど、意見が大きく分かれた。
イタリア、スペイン、ポルトガル国債はECBによる買い入れで最も恩恵を受けるとみられ、10月の買い入れ延長決定以降、堅調に推移している。
イタリア10年債とドイツ10年債の利回り格差は143ベーシスポイント(bp)に拡大した。